Mode for Joe
Joe Henderson · 1966 · Blue Note
参加ミュージシャン
Cedar Walton
このアルバムでピアノを演奏
アルバムのタイトル曲「Mode for Joe」はWaltonの作曲であり、モーダルな構造を持つその曲でHendersonは最もトランス的なソロの一つを生み出した。
Mode for JoeMode for JoeJoe Henderson · 1966のタイトル曲はCedar Walton
Cedar Waltonシダー・ウォルトンの作曲だった。モーダルな構造を持つその曲の上で、Joe Henderson
Joe Hendersonジョー・ヘンダーソンは最もトランス的なソロのひとつを展開した。サイドマンが書いた枠組みの中で、リーダーが飛翔する——ジャズの共同作業の本質がここにある。
テナーの巨匠として知られるジョー・ヘンダーソン。だがベースのロン・カーターによれば、録音のたびに曲が2曲、10分ぶん足りず、その場で作曲を頼まれたという。「こっちはLPを作ってるんだ、頼むよジョー」。完成された作曲家という像とは裏腹に、セッションは毎回、足りない尺を仲間が埋めて成り立っていた。
ブルーノート期、テナー2人の格付けは長くウェイン・ショーターが上とされた。だが同じ現場にいたドラマーのジョー・チェンバースは、こう振り返る——『ジョーとウェインは同格の才能だ。ただジョーのほうがソウルがあった』。過小評価されがちだったジョー・ヘンダーソンを、共演者は並べて見ていた。
1961年、シダー・ウォルトンは自作曲「モザイク」をアート・ブレイキーのジャズ・メッセンジャーズのリハーサルに持ち込んだ。演奏したフレディ・ハバード、カーティス・フラー、ウェイン・ショーターの3人は、ウォルトン本人いわく「コーンフレークでも食うみたいに」曲を平らげ、作曲者本人より上手く弾いてしまった。
1961年の Mosaic はアート・ブレイキーの名前で記憶されているが、表題曲を書いたのはリーダーでも管楽器陣でもなく、ピアノ席のシダー・ウォルトンだった。バンド名で棚に並ぶ一枚の芯が、クレジットの小さい活字の側から出ている。
ヴァイブ奏者ボビー・ハッチャーソンは2016年に世を去った。それでも2021年作『Deciphering the Message』のクレジットには彼の名がある。ブルーノート時代に残されたテープの演奏を、後年のプロデューサーが新しいリズムトラックと重ねて一枚に仕立てた盤だからだ。
ジョー・チェンバースは1965年から68年にかけて、Blue Noteの黄金期をドラムで支えた一人だった。『In the Beginning』『Mode for Joe』『Tender Moments』。それから半世紀余りを経た2021年の『Deciphering the Message』にも名前が続く。同じレーベルの遺産を今の耳で語り直す作品に、当のセッションを叩いた本人がまだ立ち会っている。
登場するEpisode
登場するNote
一方その頃(1966年前後)