
Library — Album
Black Is The Color
Joe Henderson · 1972 · Milestone (4)
参加ミュージシャン
テナーの巨匠として知られるジョー・ヘンダーソン。だがベースのロン・カーターによれば、録音のたびに曲が2曲、10分ぶん足りず、その場で作曲を頼まれたという。「こっちはLPを作ってるんだ、頼むよジョー」。完成された作曲家という像とは裏腹に、セッションは毎回、足りない尺を仲間が埋めて成り立っていた。
デイヴ・ホランドとジャック・ディジョネットが初めて音を出したのは、1967年ロンドンのジャムセッションだった。ホランドは「最初の一拍から完璧だと感じた」と振り返る。1970年の『Bitches Brew』のクレジットに並ぶ二人は、ニューヨークで引き合わされたのではなく、その三年前のロンドンの夜にもう噛み合っていた。
1970年代初頭、マイルス・デイヴィスの電化バンドでドラムを叩いたジャック・デジョネットは、チック・コリアとデイヴ・ホランドの即興は「とことん熱狂的な場所まで行ってしまう」と語った。だがマイルスが演奏に戻ってくると、その混沌は一つにまとまり中心へと戻るという。自由に暴れて見えるバンドの本当の重心は、マイルス自身だった。
ドン・アライアスは1970年の『Bitches Brew』にパーカッション要員として呼ばれたが、"Miles Runs the Voodoo Down" ではドラムセットに座っている。あのニューオーリンズ風のビートは彼のアイデアで、リーダーにそのまま叩けと言われたからだ。